生活支援ロボット

ロボット技術はもちろん発展途上どころかスタートラインについたレベルでもありますから、生活支援ロボットに関する課題はたくさんあります。


現在、ロボットの実用化が進んできた工場や原子力施設などの特殊環境下では、ロボットが作業を前提とした環境が準備されていますが、生活支援ロボットが稼働するであろう一般の生活環境下ではこれらの問題が殆ど未解決な点がまずあげられます。


生活支援ロボットの作業環境や移動環境などの運動環境が一定ではありませんから、画像処理機能や音声処理機能が働く認識環境はあらゆる想定をしなければなりません。


生活支援分野では実作業をするための運動制御の技術のみならず、人間とロボットの間の画像や音声などのヒューマンインタフェースの技術が大変重要なのです。画像や音声処理がそれぞれ単体で動作しても生活支援ロボットとしての機能は十分に生かされず、運動部分も含めてこれらの処理がシームレスに連携していなければなりません。


又、生活支援ロボットを利用する場合、常にロボットの専門家が帯同しているわけではありません。従って、非常に簡単な誰でも利用できる操作方法である必要があります。これらの課題の初めの段階としては、環境や作業を限定して順次実用化をしていくため、住空間環境における対応整備が重要になってくると予想されます。